手のひらの終焉

「リャウカには、

もう誰も殺して欲しくない。

リャウカの経歴を調べていて心を決めたんだ。

この子に、

もうこれ以上人を殺させないって。

組織から引き抜いて、

守ってあげようって、

そう思ったんだ」

リャウカは顔に笑顔を貼り付けた。

「わかった」

「じゃあ、もう人を殺さないって」

「誓うよ」

 
スクセは嬉しそうに笑った。
 
この世に嘘なんて存在しないかのように。