~Snow White~『ニ巻』

洋平の帰宅時間が
ますます遅くなった。


ベットに入った洋平のため息と


「なんで急に……」


ぼやきを何度も耳にした。
うなされて
飛び起きたり


何かに追い詰められているようだった。



「うわ~」
今夜もうなされている洋平を


「大丈夫よ…私がいるから」



洋平を抱きしめた。


我に返った洋平が

「悪い夢ばっか見るんだ……」
そうつぶやいて
利香の腕の中で
子供のように丸くなっていた。


「私がいるから」

利香は洋平を強く抱きしめた。