~Snow White~『ニ巻』

「同じ制服を着ても
おぼっちゃまたちは全然違いますね。」

お手伝いの
福山がそう言って目を細める。



竜平は学校指定通りの着こなしだが
それはそれで
素敵だったし

洋平は指定通りの着こなしなんて
ほど遠いが、またそれは
素敵に見えた。


父親が来て

竜平に言った。


「高校は大学に続くステップだ。
おまえには私と同じ大学を目指して
頑張ってほしい。」


そう言って時計をプレゼントした。


初めてつける
大人の時計に竜平は興奮した。


洋平を素通りして
父親は部屋に戻って行く


 いつものことさ

洋平は福山をみて笑った。