幸せだった。

利香は
「こんなに幸せでいつか罰が
あたらないかしら。」


そう不安になるほどだった。


札幌を離れて洋平の設計した家を建てた。


洋平は独立して
自分で仕事をしだした。

「キレイで正確な仕事をする」

そう評価されて忙しく仕事に追われていた。



白いバラに囲まれて
雪湖を抱いてブランコにのった。


「雪湖・・・・。
キレイでしょ~アイスバーグ。
雪湖も真っ白
汚れをまだ知らない・・・・・。
ママは、いろんな汚れをつけたけど
パパに救われて
真っ白になったわ。
雪湖は、もっともっと
楽に愛する人と結ばれてほしい……」



雪湖の寝顔を見ながら
幸せをかみしめる。


洋平と雪湖と幸せに暮らせる今が


人生で一番充実した時だった。