「遅せーよ」

集合場所にはすでにみんな集まっていた。
さっきの不機嫌なセリフを発したのは、不機嫌な顔の安藤タケシ。
俺に"弱虫ヨッチャン"のあだ名をつけていじめていたイヤなヤツだ!


「そいじゃ出発〜」

上級生のかけ声で、こどもの集団がぞろぞろと歩き出す。
と、タケシが俺の肩に腕を回してきた。


「おい!持ってきたか?アレ」
「は?何?」

「何?じゃねえよ、ドラグエだよドラグエ4
昨日、持って来いって言ったろ」