「ばーか、ケガしてる奴とけんかなんかできねーよ」 「逃げるのか!卑怯者!」 「なんだとっ?弱虫ヨッチャンのくせに生意気な!」 俺の挑発にキレたのか、タケシの表情も激高していく。 「やめなよヨッチャン」 「よしなよタケシ」 周りのクラスメイトはケンカをなだめようとしていた。 俺自身、この決闘に意味があるかどうかなんてわからなかった。 ただ、結末の分かっている運命なんてものに支配されるのはごめんだった。 俺はこぶしを固め、タケシに突っ込んで行った。 「俺はッ!運命に立ち向かうッ!!」