ヒステリックに声を上げたのはミズホだった。

あぁ、そういやあの女、変な正義感を振りかざしていつもキャンキャンわめいてたな。


「城山さんは早くにお父さんを亡くされて、お母さんと2人だけで生活してるんです。
いろいろと家庭の事情っていうのがあるのよ。
だから、ね、ミズホさんもわかってあげてください」


先生に諭されて、ミズホは口をつぐんだ。

ザマミロでしゃばり女。

でも、城山マイって子は非難されたのがこたえたんだろう。
思いつめたような表情をしている。

俺はその憂いた横顔を眺めていた。


すると突然!
記憶の奥底で眠っていた忌まわしい思い出が、フラッシュバックして甦って来た!



あぁ!なんという事だ!
俺はあの子を──

城山マイを殺していた!!