北の森の妖精

「抜けた!」
ドロップが叫びました。
「ロビン、薬草をお願い!」
ロビンが薬草を渡すと、ルーシーはそれを傷口に当て、血止め草を包帯代わりにしました。
「ウーフー、痛くない?」
キャメルが声をかけると、
「うん、さっきほど痛くない」
と、ウーフーが答えました。
「ルーシーに、こんな知識があったなんて、知らなかったよ」
ロビンは、申し訳なさそうに、ルーシーに声をかけます。
「怒鳴ったりして、ごめん」
「ううん、わたしこそ、いじわるして、ごめんね」
ロビンとルーシーは、お互いの顔を見て、謝りました。
「みんな、仲良く、ね」
ドロップはほっとしました。ロビンとルーシーの心のとげも、一緒に抜けたような気がしたので。