痛くない。寒くない。 周りは、雪景色のように真っ白なのに、寒さも、感じない。 「ごめんなさい。」 そんな声が聞こえた。 ごめんなさい? 「ごめんなさい…お姉ちゃん…」 私をお姉ちゃんと呼ぶのは、一人しかいない。 弟の朔馬。 小さくて、かわいくて、男の子には見えなかった。 でも、…… 朔馬は、もういない。 ,