君に染まる(前編)



「やっぱ、ちょー刺激的なんですかね?」



「そりゃ、あの創吾だからねー…
コスプレとか…目隠しとか…
いや…そんなやわなもんじゃないわね…」



「きっと、
あたし達じゃ想像できないやつですよ。
未央に受け止めきれるのかなー…」



言いたい放題な美紅先輩と楓ちゃんの話を
あたしはただ黙って聞いてる。



…というよりも、
2人の話で緊張がMAXになってしまい
何も言えないでいた。



先輩の誕生日でもあり、
土曜日で学校が休みでもある今日。



なぜかあたしの部屋で語っている
美紅先輩と楓ちゃん。



「まあ、あたしが見る限り
創吾は未央ちゃんにベタ惚れだからね。
初めての未央ちゃんに
上級者並みのことなんて
さすがにしてこないわよ。
だから、リラックスリラックス」



そう言って、
優しく背中を撫でてくれる美紅先輩に
あたしは小さく笑った。



「獅堂先輩との約束って何時だっけ?」



「5時だけど?」



「じゃあさ、まだまだ時間あるし、
勝負下着でも買いに行かない?」



「は!?」



「お、いいねいいね~。
楓ちゃんナイスアイデア!」



「美紅先輩まで何言ってるんですか!?」