「でも、ほぼ毎日行ってない?」
「だって、卓先輩に会いたいし」
「だったら楓ちゃん1人で…」
「えー!未央も一緒に行こうよ~。
美紅先輩も未央に遊びに来て欲しいって
いつも言ってるんだよ?」
「だって…」
卓先輩とラブラブな楓ちゃんなら
遊びに行ったって不思議じゃないけど、
獅堂先輩がいないのにあたしが行くのは
なんか違うんじゃ…。
それに、
楓ちゃんがVIPルームに
遊びに行くようになってから、
クラスメイトはうらやましそうに、
Ⅲ類の人は嫉ましそうに
あたし達のことを見てくるんだもん。
楓ちゃんは全然気にしてないけど…
先輩達はこの学校の生徒にとって
憧れの存在だってことを
今さらだけど実感してきてる。
だから…
学校の中であまり親しくするのは…。
「遠慮してるの?」
「…え?」
頭の中をを読まれたのかと思い
どきっとした。
「はあ…未央は恐縮しすぎなんだよ。
先輩が誘ってくれてるんだから
素直に喜べばいいでしょ?」
「でも…」
「でも、じゃない!大体さあ?
獅堂先輩の彼女なんだから
もっと堂々と……」



