え?
「い、今なんて?」
「だから…
『緊張するならとりあえず
アトラクションとか乗りまくってれば?』
って優に言われたから、
そうしてたんだよ…」
「じゃあ、
休憩もせずに乗りまくってたのって
緊張してたからなんですか?」
驚きながら先輩の顔を覗きこむと、
少し照れながら顔をそらされた。
「緊張してちゃ悪いかよ…」
「わ、悪いとかじゃなくて…
アトラクションが楽しくて
乗りまくってるのかな?
…って思ってたんで」
「いや…でも…それも間違いじゃ…」
「え?」
「べ、別に、
夢中になってたわけじゃねぇぞ?
遊園地なんて初めてだったから
珍しかっただけだ」
何も言っていないのに妙に焦る先輩。
そんな先輩に、少し口元がほころぶ。
「…夢中に…なってたんですね」
「なんだその笑い。バカにしてんだろ」
「し、してませんよ!ただ、嬉しくて…」
「あ?嬉しい?」
聞き返す先輩の言葉に小さくうなずいた。



