《あの子じゃない?》 《うっそ…なんであんな子が?》 「…なんだろうね?」 靴を下駄箱に入れながら楓ちゃんが言った。 女子のグループがあちこちにあってひそひそと話をしてる。 その人達は私達を見て話してるみたいで。 …というか…私を見てる? 「未央、なんかしたの?」 「何もしてないよ」 あまり目立たない私が噂の的になるなんてこと今まで生きてきた人生で1度も無い。 それに、今日は入学して2日目。 よっぽどのことがないと噂の的になんてなるはずない。