アイスバーグに託す曖昧

「ユリゲラーって呼ばれてんの?」

平がはしゃいで言った。

「もうルカひどいよ、センパイたちには内緒だったのに」

店員からおしぼりをうけとり、生ビールを注文し終えたルカは、

「え?あー、だってこの人、
なんかイリュージョンしそうじゃない?ね、不思議ちゃん」

と言って石のほうに目をやり、

「焼けてるよ」と言って肉を指差した。

忙しくしゃべるルカにユリはついて行けないといったようにため息をつくと、
席を立って恐らくトイレに向かった。