「もう帰ろうやー」


「ちょー待てって」




あれから数時間経つけれど、優羽は帰る気無し。



CD屋を見たり、雑貨屋を見たり、鳩を見てビビったり、お陰で辺りは暗くなってきた。




「別に今日じゃなくても明日来たらいいやん」


「これ何?」


「……本」




完全に無視をされ、溜め息をつく。


どんだけ引っ張り回すねんなぁー…。




「あ、本は知ってる」


「天界にあんの?」


「でも字ばっかり書いてある、こんなん載ってない」




雑誌をパラパラと見て、次は漫画コーナーに向かう。


そこでも優羽は首を傾げた。




「変な本、絵描いてある」


「漫画やしなぁ」


「漫画?」


「説明しにくいけど、絵でストーリーを見るっていうか…」


「すげー」





逆に天界ってどんな所なんやろ?


優羽本間になんも知らんし…


今度聞いてみよかな。







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