「…一体何の真似だ、愛莉」 空気が震えるくらいに、低く重い声が降りかかる。 「それはこっちの台詞やねんけど、櫂莉くん」 立ち上がり、刀を櫂莉に向ける。 「そこまでして俺に逆らいたいのか、お前は」 「逆らうも何も、裏切ったんはそっちやんか」 「ははっ、飼い主をコロコロ変えるのは猫らしいな」 笑っているのに目は鋭いまま。 冷や汗が流れる、背筋が凍る。 「だがお前は何も分かっていない」 .