出口も無い、手枷も外れない。

大声を出しても誰もいない。




急に恐怖が体を蝕んでいく。




「優羽…栄子…」




ポタポタと床に流れ落ちるのは涙。


もしかしたらもう天界は襲われてしまっているのかもしれない。

神も殺されて優羽も栄子も死んでしまっているのかもしれない。

全ては私が綺羅とした契約によって。



私が魔王の元に戻ったせいで。






「――これぐらいの痛み」





仲間、と言ってくれた神。

ゆびきりをした栄子。





傍にいる、と言った優羽。






「痛くないっちゅーねん!!!!」






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