一瞬戸惑っていたが、先程の会話を思い出す。



―そうや、確か天界を襲うって。

それで逃げようとして、そして…、





「!!!優羽?!」





急に頭が冴えて周りを見渡す。

暗い部屋に他にも埋もれた鎖。

きっと此処は拘束場所。

光も何も入って来ない。




「行かな…!!!」




無理矢理に手枷から引き抜こうとも一向に抜けない。

それが余計に焦らせ、不安感を高ぶらせる。


―早く、早く!!!

あいつ等はもう天界に向かってんのに!!!





「はぁっ…はぁっ…」





ジク、と手首から血が流れてくる。

これ以上やったら手首ごと無くってしまう。






どうしたらええねん…!!!





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