渡り廊下をカツカツ歩いて、なんとなく庭を見る。



…ん?






「なぁ綺羅、あれ誰?」


「あー死神だね」


「死神?」





全身マントに包まれて、怪しい雰囲気を纏っている。


そういえば櫂莉が死神と会うって言ってたっけ。


洋館から出ていく姿は、きっと用事を終わらせたのかな?





「…あ、そうだ」


「なに?」


「俺さ、この後ちょっと用事だから一人でブラブラしててくんない?」


「わかったー」





了解を得て、綺羅はどこかに羽ばたいていく。





「探検でもしとこかな」





よくよく考えたら一人になるのなんて久しぶりやし。


…それに今は優羽の事を考えたくない。






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