背筋が凍るような声が部屋に響く。


背後から冷たい空気が流れてくる。


風なんかじゃない、これは…―






「帰るぞ、あい」







綺羅の威圧感。







「大体なんでお前ここにいるわけ?」


「関係ねぇだろ」


「関係ないのはお前の方だよ、天使くん」





グイッ、と後ろから腕を引かれ無理矢理綺羅の背後に回される。


その力は凄く痛くて、腕が千切れそうな程。





「綺羅、痛い…」


「あいこそ何してんのさ、ブレスレット取りに来ただけだろ?」


「だから…そうやってば…」


「じゃあ、なんでこいつと話してる訳?」





冷たい目で見下される。


…まるで犯されたあの時みたいに、





「あいを返せ」


「返すも何も、俺の仲間だけど」


「…ふざけんな」


「お前はもう蚊帳の外だから、残念」





今にも優羽は綺羅に襲いかかろうとしている。


…だめ、優羽が傷付くのをもう見たくない。


止めなきゃ、







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