コンコン、 突然ノックされ、体が強張る。 だ、誰…? 「なにー?」 「魔王が帰られました」 焦る私とは逆に、のうのうと綺羅は返事をする。 …魔王が、帰られた。 「あ、マジで?直ぐ行くって言っといて」 「かしこまりました」 「後あいのドレスもよろしく」 「はい」 タタタ、と走っていく音が聞こえる。 やっと魔王に会うんだ…。 私の、分身。 「緊張する?」 「…うん」 「大丈夫、俺も行くから」 綺羅がいるから余計怖い。 けど、一人で行くよりはマシかも…。 .