大きな扉の前に、綺羅は立ち止まる。 …ここが私の部屋。 ガチャ、と鍵を開けると部屋の中はとても広くて。 「昔のままだからね」 「…うん」 大きな天秤付きのベッド 部屋中に敷かれた真っ黒の絨毯 猫足のテーブル 「懐かしい…」 「そりゃ、あいの部屋だからね」 知らない部屋なのに何故か懐かしくて。 きっと私の本能がわかっているんだ。 魔界に帰ってきたって。 「ドレスはベッドの上だから、着替えたら部屋から出てきてね」 「わかった…」 .