どくん、どくん




安定した音が聞こえる。




「お前は本間いちいち世話焼ける奴やな」


「…すみません」


「俺が考えんなゆーたら考えんな」


「はい…」





なんでだろ、


優羽の言葉を聞く度に、不安が消えていく。


まるで悩みが小さかったかのように。





「大体俺を置いて他の男と喋りやがって…」


「え?」




その言葉に顔を上げると真っ赤な顔の優羽がいて、





「見んなっ!!!アホ!!!」


「ぎゃほっ!!!」





無理矢理頭を抑えられた。



い、痛いです…。





「は、早くホラー見んぞ」


「うわ、ちょっと待っ…」


「無理」





何故か電気も消して、強制的。


さっきの甘い空気は何?!





「あ…トイレ行こうかなっ」


「あいちゃん、座りなさい」


「ひぃぃー!!!」






やっぱり堕天使には適いません。




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