緑のmenthol


拓がライターを持つより先に

彼の宝物箱の中から

適当な一枚を選び

そっとレコードを手渡した。

「ちょっと休憩〜。拓、音聴こ−やぁ。」


私の言う¨音¨とは、
レゲエのことだ。


拓はサウンドのセレクタをしている。


了解、と彼が微笑むと

テーブルの上で皿が踊りだし

ターンテーブルの横に積まれたスピーカーから

軽快なスカのリズムが溢れ出した。


あぁ確かこの曲は、初めてのデートに

1時間も遅刻してきた拓の車のBGMだったっけ。