携帯に表示されるのは

登録してない番号からだった




――――もしかして!!


あたしは電話に出る


「もしもし?」


優しい声が聞こえた

「李奈ちゃん?

俺だよ?わかる?」


わかるよ。わかるに決まってる

だってずっっっうっと
待ってたんだもん。


「つ…つばさ君だよね?」


あ。どうしよう…

緊張してきちゃった

また始まった

胸のドキドキ―――

「おーそうだよ!
翼だよ!もしかして寝てた?」



「ううん…全然起きてたよ?
どうしたの?」


質問しないと
終わっちゃいそうな電話だから

あたしは質問する


「寝てるかと思ったんだけど
起きてたんだ。
つーか李奈ちゃん。
一回しか言わないから
よく聞いて」


「…うん。」



「あのさー
会ったばっかなんだけど
俺、李奈ちゃんが好きだよ。」


「――え!?なんて!?」


あたしは思ってもなかった

翼君の言葉に戸惑いを

隠せなかった 。


「おい!
一回しか言わないって
言ったろ?

李奈ちゃんが好きなんだって。

なんか初めて見て
すごい可愛くて…」



――――――ドキドキ。


あたしは…


あたしだって翼君が好きだよ?

でもあたしは
上手く言葉にできず…




黙り込んでしまった―――