「まだあんのかよ」 「何がですか?」 「この話だよ」 「仕方ないですよ。 章に『第一話』って書いちゃったんですから」 「知らねーし。んなこと」 ガガガガガガガ 「何だよ。うるせーな」 「下、改装してるみたいですよ」 「何で?」 「スナックになるらしいです」 「マジかよ」 長谷川は意外にも嫌そうな顔をした。 「長谷川さんのことだから喜ぶかと思いましたよ」 「あっそ。」 それっきり長谷川は喋らなかった