そのまま俯いて黙りこくっていると、ラルウィルの視線を感じた。 「エル」 何度もその名前を呼ぶ彼に本当の名を言いたかった。 呼ばれたかった。 そう思うのは自らのずるさか。 セシルはそれに答えず下を俯き続けたが、沈黙は長くは続かなかった。 やがてラルウィルが話し出した。 「俺も君に隠している事がある」