「あの女、意外に素早いな」 やはりセシルの予感は当たっていたらしい。 どうやら自分を探しているようだ。 「まだこの辺りにいるはずだ」 草がセシルのすぐ近くでサクサクと聞こえた。周りを見渡しているのだろうか。 「無理ですよ、この暗さだ。で、どうします?」 あの若い方の男の声だ。 「どうするも何も最後の情報も結局はガセだったという訳だ」 こちらは口髭の男。 二人共、何を話しているのか全く分からない。