やはりセシル自身なぜかは分からないが一歩後ろに後ずさった。 本能が危険だと知らせているのだ。関わってはいけない、と。 「いえ……、道はもう分かるので…」 そんな見え透いた簡単な嘘を言った時だった。 彼らの手元を見て気付く。 もともと森に入り道に迷うとは思っていなかったセシルは当然だがが、道が分かると言っているこの男達はなぜランタンやら光を持っていないのだろう。 いくら道が分かると言っても光がなければ、この暗がりの中歩くのは危ないだろうに。