やがて傷はあとがのこりましたが、以前のように走れるようになりました。
それからというものの、化けねこはいたずらを止め、男におんがえしをするように毎日男のそばをはなれませんでした。
そしていろんな生きものに化けて、男を助けます。
まずしく、食べものを食べるのもひとくろうな男のために食べるものを盗んできたり、かれにわるいことするやつにはいたずらをしてやりました。
けれど、決して彼には姿が見られないようにします。
しかしどんなにいろんなものに化けることができる化けねこでも、人間と話せる人間には化けられないのです。
だから化けねこはどうすることもできないからせめて男のためになにかをしてやろうとおもいました。
だから男には見られないように男を助けつづけました。



