恐らくリュエフもそれを望んでいるのだろう。

私がこの屋敷を出ていく事を。



出ていかなくてはならない沢山の理由はあった。

しかしそれら全てを難無く消してしまえるほどの理由がセシルの中にはあったのだ。


一緒にいたい。



セシルは何度も何度も考えたが、結論を出す前に朝は訪れた。



ぼうっとした目でカーテンから漏れる日光を見ると、セシルはベッドから下りる。


いつもより早くベッドを離れた為、カーテンを開けると、日はまだ十分には出ていなかった。



掃除もあと少しで、大体は終わる。

今日は早めに始めて、今日中には終わらせましょう。


どうせなら全て綺麗になって出て行った方がいいだろうし……



セシルは俯きながら思った。