満ち足りない月





それまで笑っていたリュエフの声がピタリと止み、ラルウィルさえも二人してこちらを振り返った。



「………ぷっ」


今度の漏れ笑いはラルウィルだった。

それがきっかけでハハハッと二人して笑い始めた。


そんな二人をポカーンとセシルが見ている。


「よ、妖精て……。この子、意外に天然かいな」

止まらないらしく、リュエフにいたってはヒーヒー言っている。


「エル、さすがに妖精は俺も見た事がないよ」

ラルウィルでさえこんな事を言っている。


セシルは段々恥ずかしくなって顔を赤くした。


「ち、違うの!ほかの種族って考えてたら昔読んでた絵本を思い出して、それに妖精がいて…」

語尾を言い終える頃には消えかかった声になっていた。

頬は真っ赤。


「それでその何ていう種族なんですか?」


とにかく話題をそらしたくてセシルは笑い続けているリュエフを見た。