満ち足りない月





「えっいやあの…」

どう答えていいか分からず、セシルは顔を赤くしながらそわそわし出した。


「まあ、そんな事は後にして今日は泊まっていくのか?」


そんな事、って……

ちょっとは何か思ってくれないのかしら。


セシルはじーっと横目でラルウィルを眺めたが、そのいつもの冷ややかな表情は変わらなかった。


「いや今日は遠慮しとくわ。明日も仕事があるからなあ」

リュエフは頭をかきながらまた笑った。


「まあでも久しぶりやし、夜までゆっくりさしてもらうわ」

「別にかまわないが何もする事がないだろう?」


「あっ取り敢えず私、お茶を入れてくるわね!」


セシルは走りながらそう言うともう広間から見えなくなった。




「やる事ならあるがな」