扉の前に立つと、セシルはもう一度深呼吸をして扉を睨んだ。 この扉の向こう側に誰がいるんだろう。 セシルはごくっと生唾を飲み込んだ。 そして手早く扉をゆっくりと開いた。 またあの始まりの夜と同じ様に扉がキィィと悲鳴を上げる。 ――途端に十センチ程しか開いていない扉をガッと肌色の良い力強そうな手が勢いよく掴んだ。 「おいお前なあ!毎回毎回嫌がらせかっちゅー……」