そんな話をしていると、グラウンドの真ん中で笛が鳴り、そこに人が集まり始めた。
「集合だ。速く行こうぜ。鬼城(オニシロ)の奴、まじで短気だから。」
「それに鬼畜、だろ?」
「翔(カケル)!」
突然 話を挟んで来たのは、クラスは違うが仲の良い、茶髪につんつん髪の峰田 翔(ミネタ カケル)だった。
「よう。翼も颯太も、今日も生き残ったみたいだな。」
翔は、茶色の髪を揺らしながら、八重歯を覗かせイタズラっぽく笑った。
「当然。死んでたまるかってんだ。なぁ、翼?」
颯太が集合場所に駆け足で向かいながら、問い掛ける。
「あぁ。俺達は絶対に生き残る。」
そう言った翼の瞳には、強い光が宿っていた。


