「あくまで予測だけど…鬼は一体しかいないと思う。今までにやられた部員達は、全員同じ鬼に捕まったってことだ。…つまり、誰かがその一体を引き付けていたら、他の部員達は確実に…助かる。」



助かる、という言葉を強調するように言い、颯太の目をじっと見る。



「誰かが囮になれば、皆が助かるってことか。でも、何で一体だって解ったんだ?」



颯太が驚きと奇妙な違和感が入り混じった顔で翼に質問する。



「あくまで予測だ。今日の放課後練習を元にして考えた。」



翼は肩をすぼめて、なんともないような仕草をしたが、颯太は感づいていた。



「もしかして…お前、鬼に追いかけられてたのか?」


「………。」



何も応えない翼を見て、颯太は自分の考えが当たっていることを確信する。



「やっぱりな。だから、練習後のあの時、様子が変だったんだな。」



颯太は、なるほどなと呟きながら、自分で自分を納得させるように、うんうんと頷いた。