楽しそうに笑う翼に、少し真剣な表情に戻った颯太が、
「でもよ、翼は、ほんっといつも難しい事ばっか考えて、自分一人で解決しようとするから…。こうやってちょくちょく笑って、肩の力抜いた方がいいぜ?」
と、言う。
それを聞いた翼は、少し驚いたような表情になり、呟くように言った。
「そっかな…。そうかもな。」
そして、颯太にはにかむような笑顔を向ける。
「颯太、ありがとな。ちょっと楽になった。」
「いいってことよ。」
「放課後練習も頑張ろうぜ。」
「おう。」
そう言うと、お互いに一度ニカッと笑うと、自分の席へと着いた。
この時の二人は、死への恐怖や、未来への不安など、全く感じていなかった。
むしろ、やる気と信頼に溢れ、心は満たされていたのだ。
これから起こりうる全ての出来事に、打ち勝つ自信があった。
この時だけは…


