「大丈夫。俺が必ず皆川を生き残らせてみせる。」
そう言った翼の瞳は、何かを決意したかのように力強かった。
その瞳と意味深な言い回しに、響子は少し不安を覚える。
「……牧野くん?みんなで、生き残るんだよね?」
「……大丈夫。皆川は信じて走ってくれ。」
昨日と言っている言葉は同じ筈なのに、どうしようもなく不安になる。
何か良くない事を考えているような気がしてならない。
響子は口を開きかけたが、それより先に翼が言葉を発した。
「時間だ。もう行かないと。」
そう言うと、響子が何か反応する間もなく駆け足で去っていってしまった。
響子は不安げに翼の後ろ姿を見送ると、ネックレスを強く握りしめた。


