「やったな!大成功だ!」





部室のドアを開けた瞬間に、1番にそう叫んだのは颯太だ。




「マジで!まさか、こんなに上手くいくなんて!」




それを皮切りに、鬼城の前では押し殺していた感情が溢れ出したかの様に部員達は口々に話し出した。





「おい!あの時、サンキューな!お前が来なきゃもうダメかと思ったぜ。」




「いいって。お互い様だろ!俺もコイツに助けられたし!」





「対策さえ出来れば、鬼も怖かねぇよな!」





「隣の女子部員達も盛り上がってるみてぇだぜ。きゃーきゃー言ってる。」




「いや、でもマジで。叫びたくもなるって。翼にはほんと感謝しかねぇよ。」





翼に話が振られると、自然とその場の全員の視線が集まった。






「いや、俺は提案しただけで……本当に凄いのは皆川だ 。アイツが全員の背中を押してくれたんだ。」