不可解な恋愛 【完】




『どうして…?』


「ちょっと待って、ひとつ聞いていい?」


『え?うん、』


「お前って、マスターの愛人だったの?」






――…「愛人っしょ」「さぁな。まぁそんなとこだろうけど」


実は、同僚と上司の会話の中で、一番気になっていたこと。

自分自身に対して、まず最初に聞くのがそれかよ、とは思ったが。

目を見据えると、彼女はぶんぶんと首を振った。