『アルマーニ、すごく似合ってるよ』 「ありがと」 『観覧車の神崎さんやっぱりかわいかった』 「うっせ」 『好きだよ』 「うん」 『ばいばい』 「…じゃあな」 やっぱりよくわかんねぇな、この女。 再び踵を返したけれど、もう一度杏奈が抱きついてくることはなかった。