「…だから、保険証が実家から来るのはだいぶ先の話だし、電気料金の明細書も、少なくとも2,3日はかかるだろうから、そんなにすぐには無理だよ」

「ええーっ、ウチ明日にでもいくつもりだったのにー!」

ユウカは不満げにそう声をあげた。

…こいつは、私の予定を全く無視しているな。

私とユウカは全く共通点がないと思っていたのだが、唯一、二人とも『思い立ったらすぐ行動したい』派という共通点を持っていて、だから、自分の計画が思い通りにいかなかったときのもどかしさは、よくわかった。

「ま、保険証が来たら連絡するからさ」

「わかりましたー」

彼女はその日はそれで帰っていった。