「奥さんは知らないの?」

「うん、でも、さんちゃんは知ってる。ウチ、さんちゃんとよく一緒に会ってるんですよ。さんちゃん、娘さんが三人いるでしょ。そのうち二人はもう働いてるけど、一人はまだウチと同い年で」

「ユウカは学校行ってたら…まだ高3? 信じられね」

彼女は、私の弟と同い年だった。私が家を離れているので、弟とは最近会っていないが、ユウカには高3のような若々しさがない。

私が高3のときは、学校がバイト禁止だったこともあるけど、働くなんてこと、考えられなかったなぁ。

「たぶん、さんちゃん旦那さんと離婚してるんですよ」

「え、そうなの?」

「うん、直接聞いたことはないけど、話きいてると」