思いきって声かけてよかった!!


及川さんのびっくりしてキョトンってなった顔すっげー可愛かったなぁ〜!!



ちょっとうざかったかもしれないけど、最初っから友達になれないって言われるのはやっぱり納得いかない。


俺が嫌いだっていう理由なら引き下がれるけど…


でも、そうじゃないなら、うざがられてもいいから頑張ってみる価値はあるはずッ!!




と、俺は決意を新たに気合いを入れた。





「はぁ〜でも、やっぱ及川さんのさっきの顔、かわいかっ………」




ゴスッッッ






「ぃッッッてぇ…」



「藤原ッ!!!

お前練習する気あんのかっ!!!」




さっきの出来事を頭の中で思い出していた時、突然頭にげんこつされた。



「笹木先輩……

げんこつはないっスよ〜」



あまりの痛さに頭がジンジンして、思わず涙目になる。


でも、泣いたところで、先輩はそんなに甘くはない。


「うっさい!!

いつまでもボール取りに行って帰ってこないと思ったら!!!


な〜にニヤけてんだっ!!」




「えっ!?

俺にやけてたんスか!?」



無意識に思い出し笑いでニヤけるなんて…俺…イタイな…。



ぶつぶつ独り言を言う俺の耳に、プチッと言う小さな音が聞こえた。