「あ、歌依。 案外早かったじゃん」 教室でアタシを待っていたのは、親友の沙耶-サヤ-。 すごく女の子らしくて、大切な親友。 「またイチャイチャしてきたんでしょー??」 笑って話す沙耶をみて、こんな風になれればフられることなんてなかったのに…と考える。 「…どうしたの?今日、元気ないね」 アタシの顔を覗きこむ沙耶。 すると、止まっていた涙がまた溢れ出した。 「…な、で?なんで…アタシじゃ…だめなっ…の?」 「…歌依?」 沙耶はアタシの背中を優しくなでた。 その温かさに、また涙が溢れる。