部屋に入ってからも、思い出すことは彰のことばかりだった。 いつもの図書室。 いつものスイーツショップ。 いつもの公園。 それが全て過去のものになっていた。 コンコン アタシの部屋のドアが急に開いた。 「姉ちゃん」 弟の永都-ナツ-だった。 「どうした?」 「何か、元気ないなって思ってさ。 彰君と何かあった?」