「別に気遣わなくていいからさ。 今まで通り博貴の話していいよ」 「でも…」 「アタシ、吹っ切れるまで時間かかると思うけど、頑張る」 そう言って笑ったアタシに沙耶は頷いた。 きっと沙耶がいなかったらこんな気持ちにならなかった。 スッキリしたっていうか…。 そりゃ、まだ諦めらんないよ? でも前に進む。 負けたくない。 「あ、雪やんじゃったね」 「…ほんとだ」 そして雪は溶けていった。 アタシの涙のように。