…何で?

疑問が頭を駆け巡る…その時、廊下を看護婦が通った…反射的に俺は、手紙をポケットにしまい、看護婦を呼び止めた…


『あの…すみません…ここの岡部サン…今日、検査か何かですか?』

『あぁ、川崎君…岡部サン、今朝からICU(集中治療室)に移ったのよ』

『…え?…容体が悪いの?』

『今朝、急に…じゃ、今、立て込んでるから…』


そう言い、看護婦はバタバタと、急ぎ足で歩いて行った…


俺は、頭の中が混乱しだしていた…愕然として、床にへたりこむ…

…大丈夫…稜子サンは、きっと笑顔で【来てたの?】って…言いながら戻って来る…

俺は、震える手を握り締めた…