封筒に【川崎陽翔様】と記し、中に三枚の手紙を入れる…


ベッドサイドの引き出しに、そっと忍ばせた…


これで、もう言い残した事は無い…後は、元気な笑顔で、陽翔君と最後の会話を楽しもう…


私は何だか、スッキリと気持ちが晴れていた…


『自分自身…覚悟が出来たか…』


自然と笑顔が零れる…早く陽翔君に会いたい…そう思った。


【コンコン】
いつもと同じ時間に病室がノックされた

『はい』

『ちぃっす♪陽翔ですよー♪(笑)』

『クスクス…ようこそ、岡部邸へ(笑)』

『今日は元気そうだね♪良かったぁあ、昨日、写真置いてったんだけど…見た?』

『見た見た♪ありがとね(笑)』

『稜子サン、マジ可愛い顔だったでしょ♪35歳には見えないよ☆』

『アハハ、ありがとう♪17歳に御世辞言われるなんて(笑)』

『御世辞じゃないよ(笑)もー、稜子サンは、いつも俺を子供扱いしてぇ☆』

不貞腐れる陽翔君も、可愛くて目が離せなくなる…