『あぁ…ゴメンナサイ…立ち暗みかしら…倒れちゃった』

『気を付けて下さいね?無理しちゃダメですよ?』

『はぃ;;』

看護婦が病室から出て行くのを確認し、私は深い溜め息をついた…


…明日…死んじゃうのかも…


不意に頭を過ぎった…そして、気付いた…


私…死ぬの…嫌だ…

もっと生きたい…もっと笑いたい…

もっと…陽翔君と…話したい…


会話するなんて、そんな容易い事すら、もうすぐ出来なくなってしまう…


悔しい想いが溜め息となって漏れる…それと共に、瞳から流れる一筋の涙…

『あ…れ?』

久々の涙に動揺していると、病室の扉が開き、陽翔君が飛び込んできた…

『稜子サン、写真でき…た……何で…泣いてるの?』

『は…陽翔君……あ…これは…あ…ぁ…アクビしたから(笑)アハハ』

『なぁんだぁ、アクビかぁ♪もぅ、ビックリしたよぉ(笑)』

『フフッ…私だって泣く事くらいあるのよ?(笑)』

『稜子サン、一人で泣きそうだよね…俺、稜子サンが悲しんでる時、側に居たいって…そう思ってるんだ』